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2017/01/10

防錆油の種類と特徴

野崎正剛

 防錆油は基剤の種類により、揮発性のものから硬質膜状のものまで任意のタイプができる。

JIS K 2246によれば、NF-0からNP-20まで16種類の製品規格が規定されている。これらNP系防錆油は基剤の種類と防錆油の性能により次のように種別される。

(1)指紋型さび止め油/NP-0

(2)溶剤希釈型さび止め油

 (A)硬質膜/NP-1

 (B)軟質膜/NP-2

 (C)水置換性軟質膜/NP-3

 (D)透明硬質膜/NP-19

(3)さび止めペトロタム

 (A)硬質膜/NP-4

 (B)中質膜/NP-5

 (C)軟質膜/NP-6

 (4)一般さび止め油

             中質/NP-7

 (A)一般機械用    軽質/NP-8

             特軽質/NP-9

             軽質/NP-10-1

 (B)内燃機関用            中質/NP-10-2

             重質/NP-10-3

(5)気化性さび止め油

 (A)軽質/NP-20-1

 (B)中質/NP-20-2

 このほか、防錆油は工程別あるいは用途別にも分類されることがある。工程別の分類としては、製造工程中における半製品の短期間の保管などに用いられる中間防錆油と、完成品の出荷、貯蔵等に用いられる最終防錆油がある。

 また、用途的には鋼板メーカーからの出荷時に塗布される鋼板用防錆油とか、要求性能が特殊な軸受用防錆油などと呼ばれるものがある。